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Cube冷却効率向上計画 ~熱くなる前に撃て!~

Road to Massimo Cube Vol.006

春である。春といえば気持ちも暖かくなり、何か心ウキウキしていたものだが、数年前から花粉症になってしまった私には少し憂鬱な季節。しかもマイCubeにとってチメタクて過ごしやすい環境もしばしお別れ。なんだか春はマイナスイメージ先行気味のここ数年春なんてきらい・・

いやいやいかーん!春はネガティブなものであってはいけないのだ!この三寒四温を余裕のスマイルで迎え入れようではないか!暑くても寒くてもへっちゃら仕様のCubeにしていくのだ!

 

■Step 1

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というわけで、半ば強引に今回はファンコントローラー搭載を決行することにした。ファンコンとローラー(以下ファンコン)とはファンの回転を手動または温度センサーで制御するというインテリジェントな装置である。自作PC界ではファンコンはかなりメジャーなパーツになりつつあり各社から実にいろんなものが出ている。しかしながらCubeに搭載するとなるとなかなか決め手のあるものがないし、ファンコン自体の大きさも考慮しなければならない。

あれはどや?これはどや?としつこくいろいろ探している内、とある製品に強烈に引きを感じたのであった。それがRD7-TFCである。2つのファンを温度センサーで自動的にファンの回転を制御するところはごく一般的なものであるが、設定がディップスイッチで8パターンも用意されているところがなかなかニクイ。さらに、私がひきつけられたのはマシンが停止した後に数分の間ファンを稼働して余熱を排除するCoolingAfter機能である。(タイマー設定も1分~10分で4段階ある)

シャットダウン後の余熱については兼ねがね気になっていたので、なんとかこのスゴいファンコンを Cubeに搭載したい。今回はファンコン搭載だけでなくマッシモ化に向けて冷却効率もさらにUPさせる計画。春の萌えが再び私を駆り立てようとしている。

 

■Step 2

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冷却効率を上げる為に先ず着目したのが内蔵ファンである。現状のイシダ製作所プロデュース内蔵ファンでは1G Dualのマッシモには耐えられないのは明らかである。ファンの風量はなるべくUPさせたくないということで知恵を絞り以前から注目していた山洋製アルミフレームファンにリプレースすることした。

アルミフレームを選択した理由は2点。
・ファンをヒートシンクと密着させることでファン自体をヒートシンクとすることができる。
・ファンをアルミにすることでヒートシンクから下部フレームまでの熱伝導のラインができ、放熱を高めることができる。
ファンへの熱伝導を促進させる為にファンのフレームに銅箔を貼り、ヒートシンクとファンの接触部には熱伝導ゲルシートを利用した。(接触面を増やす為にアルミブロックも増設)

 

■Step 3

ファンコンの搭載についてはコネクタの付け替え、リード線の長さの調節が必要なぐらいでそれほど難しいところは無い。一番のポイントはどうやってCoolingAfterを実現するかである。CoolingAfterの動作を紐解くとどうやらシャットダウン時にファンコン上のリレースイッチが入りATX電源から5Vsbの電力を得てファンを回す仕組みのようである。(その後タイマーが働き、5Vsbの電源もOFFする)5VsbはATX電源のOn,Off,WakeupOnLANに使用する常時給電の出力である。もちろんCubeはATX電源なんて搭載していないので別の方法を考えなくてはならない。

早速テスターを手にして「5Vやーい」とCube内を捜索してみるがどこにも見つからない。(タッチスイッチ部に期待したが流れているのは-5Vだった)CoolingAfter機能は諦めるか?いやそれではこのファンコンがスゴいファンコンではなくなりフツーのファンコンになってしまう。さらに私のプライドだって許さない。でも5Vが無くてはどうしようもないよぅ・・・ 萌えもへなへなと消沈しかけようとした時、またあの声が私の耳に届いた。それは草原に春光が射すごとく。

「ドゥーユーハブユーエスビーハブ?ショチョウ?」
「えー・・・イエス、アイハブハブ・・・」

まじめに答えている間、私は気がついた。
USBハブをセルフパワーにすれば常に5V取れるではないか!あぁ偉大なるスチーブ。君には菜の花漬を1年分送りたい。

不用意に内部電源を利用するものならば、電源ボードが破壊され最悪Cubeを全損する恐ろしいシナリオも考えられる。CPUカードから伸びる電源コード。危険なトラップのようであるが、Massimo化の突破口であることは事実。はたしてこの電源コード、どうやって使うべきか?

この問いに対しても私はあらかじめ答えを用意していた。Cube内部で新しく5Vの電流を作り、そこに繋ぐのである。

 

■Step 4

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入力元が決まったので早速組み込み開始。なるべくスマートさを崩さないように考えてCubeの底面に5V入力専用のUSBポートを増設することにした。

といっても基盤を増設するわけにはいかないのでUSBメスコネクタを元モデムポート部に固定する方法を取る。Cube底部からから見ると しっかりUSBポートが3つあるように見える。接続の為にUSBオス-オスコネクタも作成。そしてファンコン自体はDVDドライブとHDDの間の右スペースに強力両面テープで固定する。温度を測定するサーミスタはヒートプレートのCPUコア付近に耐熱テープで固定。予定調和のごとくすべての接続はしかるべきところに収まった。

 

■Step 5

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シェルケースを被せ、第3のUSBポートにもしっかり接続し、電源ON。ファンコンの設定を5V付近を開始電圧にしてあるのでファンノイズはいたって静か。というかファン音はほとんど聞こえない。

1時間ほどメール&ネットサーフィンをしてみるがそれほどファンの回転音が上がった感じはない。アルミフレームファンの威力も発揮しているようである。そこで、iTunesでCD取り込みなどして負荷をかけると若干ファン音が聞こえ出してきた。しかしこれもファン交換以前と変わらないレベルである。ちゃんとインテリジェントにファン回転が制御されていることに先ずは満足。そして肝心のCoolingAfterをテスト。不安ながらもCubeシャットダウンし、身を乗り出して上部排気口から覗いてみる。ファンは春風のように緩やかに、そして静かに回っていた。

- Spring has come again ! -

 

■所長の総評

今やすべての現行Macに取り入れられているインテリジェントなファン回転制御。Cubeにファンを取り付けたころから取り入れる構想はしていたが、今ひとつ決定打に乏しかった。それが今回のRD7-TFCによって一気に加速し、CoolingAfterまでも達成することができた。

このスゴファンコンを開発したVics社に多謝の念を禁じえないところである。CoolingAfterはどんなMacにも搭載されていない機能であり、これからの時期には非常に有効なものでもある。マッシモ化に向けて80%のところまでは来た実感がふつふつと沸いてきた。ラストステージは確実に目の前にある。(たぶん)