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PowerMacG4 (MDD) 水冷化

Others Vol.010

すっかり秋めいてきたりしておりますが・・・いや、まだまだ水冷なんです!
今回はG4マシン水冷の総決算ともいうべきMDDです。ご依頼は三鷹市のNさんからいただきました。仕事でビシバシ使用してるマシンであるがあまりの騒音に耐えかねているとのこと。耳から入るストレスは長時間にわたると意外と疲れるものです。良い仕事は良い環境から。必ずや轟音鉄仮面のマスクをはぎ取り、快適なデスクワークをご提供したいと思います!

 

■Step 1

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まずはマシンの状態チェック。ご依頼いただいたMDDはDual1Ghzのスペックである。何度も静音化作業などをして、わかってはいるのだけど、なにも手を加えられていないこのモデルはやはり相当にうるさい。交通量が多い国道246沿いにある弊社内の環境でも、十分すぎるほど稼動音を主張してくれるのである。こやつを徹底的に静かにし、安定した動作を求めるならば水冷化がマストと言えるだろう。
ご依頼では、できるだけ静音性を重視したいとのことなので、MDD静音化の定番である電源内のファン交換(一部追加の)の作業は予め行うのであるが、水冷化については実績とコストパフォーマンスに優れるPOSEIDONの水冷キットを使用することにした。

■Step 2

さっそくPOSEIDONの取り寄せを始めたのだが、以前のモデルは生産終了していたので、リニューアルバージョンであるPOSEIDON WCL-02 120GOLDを入手した。
GOLDになったのはどの辺じゃい?と箱をあけて調べてみると、まずラジエターユニットの配色が黒になっているのに気づく。以前の青色はちょっとMacの雰囲気には合わないかもと思っていたので見た目的にうれしい変更である。他にはPCIのスロット金具、流水計、よくわからない金具(コレが後で効く!)が新たに付属し、そしてCPU水冷ヘッドがGOLDになっているのが目についた。値段は数千円あがっているが必要なものは一通りついており親切度もGOLDな感じに変化していた。

 

■Step 3

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MDDの水冷化において一番のキーポイントとなってくるのがCPU水冷ヘッドの固定である。 MDDのCPUカードは他のG4マシンより大きくて、形、固定方法も異なる。これまで利用していた水冷ヘッド固定プレートも利用することができないため、新たにMDD専用水冷プレートを作ることにした。(通常使う3点のネジ穴位置が違うのです)
POSEIDONに付属の水冷ヘッドはコアの接触面が小さいものになっていたので、熱伝導ゲルシートを重ねてプレートとの接地面積をなるべく大きくし、熱交換しやすいようにした。

実はこの段階でもっとも難儀したのがCPUカードとロジックボードの固定なのであるが、小さな円径の筒やステー金具などを使い、なんとかクリアすることができた。(固定の金具は東急ハンズなどで用意することも可能)

 

■Step 4

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水冷ヘッドの固定さえ済んでしまえば、意外と水冷化ってそう難しくはない。ポイントとしては予め、水冷ヘッド、ポンプラジエターの位置を決めておき、適度な長さにホースを切ってつなぐだけである。(まぁ電源ケーブルもつなぐのであるが)
さて今回はどういう配置にしようかと取説を眺めながら思案していた時に、ふと気づいたのが前述した謎のステー金具。どうやらこの金具はラジエターをPC筐体に固定するためのものであることが判明した。この金具をなんとかMDDの筐体に使うことができないかと、あちこちあてがっているうちに、MDD裏面で排気口の穴とステー金具の穴位置があうところが見つかった。ここにラジエターを固定できれば配置も無駄がなく、見た目もずいぶんすっきりとした印象になる。(ラジエターが黒になったのでMDDとの配色も相性もなかなか良い)

 

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できるだけホースの取り回しを良くするために、ポンプ筐体内部の12cmファンを取り外したスペースに配置するようにした。水位の確認はハッチを開けなければいけなくなる訳だが、月1回ほど点検して足りないようであれば補充すれば良いであろう。
実はこのポンプへの冷却水の補充作業であるが、キットに付属のボトルでは注入口を塞いでしまって液体が入りにくく、非常にやりづらいのである。(他の水冷キットも総じてダメ)
作業を円滑に遂行するためには注入口の細くなったポリボトルなどを使用するのがおすすめ。(イシダは社内の観葉植物に水をやるために使っていたやつを譲ってもらいました。無印良品で買えるそうです。水冷ユーザー必須アイテム?)

 

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また、初回のラジエターへの冷却液注入はポンプを数回にわけて稼動させないとうまくいかないので注意するべしである。水漏れのチェックも兼ねて、できればMac本体の電源とはべつの電源からポンプを稼働させるのが望ましい。

 

■Step 5

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水冷ヘッドの固定、ホースと電源ケーブルの接続をよく確認したらば、いよいよ電源の投入である。水冷といっても問題なく起動してしまえばMacであることには変わりないし、速くなるわけでもないのだけど、無事稼動できるとやはりうれしいものである。特に水冷は見た目のインパクトでかなり楽しめる。
OSXで1時間ほど稼動させた時の水冷プレートの実測温度は44℃前後(室温25℃)で安定している。DualCPUであることと、ラジエターのファンのスピードもかなり抑えめに設定しているのを考慮すれば冷却性能は申し分ない。ただし、ご依頼者の方はOS9がメイン環境で毎日長時間稼動させているそうなので、念のために、低回転の9cm角ファンを光学ドライブの上に配置して、電源装置の冷却を促進するように配慮した。(使用していないPCIスロットのブラケットを外して通気性もあげる)想定していたよりもファンが増えてしまってはいるが、最大の目的である静音性は十分満足できるレベルにある。

 

今回のPowerMacG4 MDD水冷化においてはリニューアルされたPOSEIDONの功績が大きい。特に付属のステー金具でラジエターが非常にスマートに配置できるようになったことは見た目にこだわるユーザーにも十分訴える魅力があり、MDDとはかなり相性が良いキットと言える。(筐体裏面にラジエターを固定できるのはPowerMacG4中MDDのみ)なにしろ低価格で水冷化できてしまう実用性は騒音に悩むMDDユーザーであるならば是非試していただきたい。速さと静かさを兼ね備えた完全無欠のPowerMacG4は案外手の届くところまで来ているのである。

 

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